本格的に「Liquitous Inc.」が始動します!

お知らせ

テクノロジーに基づいた液体民主主義を実現し、一人ひとりの影響力が発揮される社会を実現する』をミッション掲げるLiquitous Inc.を本格的に始動させます。

私たちLiquitousが目指す社会像は「一人ひとりが所属するコミュニティや組織、社会に一定の影響力を与える事ができ、満足度の高い社会」です。その為に「テクノロジーに基づいた液体民主主義を実現し、一人ひとりの影響力が発揮される社会を」というミッションを掲げています。

Liquitous
Liquitousは「一人ひとりの影響力を発揮できる社会」を目指し、市民参加型合意形成プラットフォーム「Liqlid」開発・社会実装を一気通貫で行う「市民と行政の間のコミュニケーション・エージェント」です。神奈川県鎌倉市や柏の葉スマートシティなどで取り組みを進めています。

今回のLiquitous Inc.の創業にあたっては、明田悠祐さんにデザイン方面の監修を行う最高デザイン責任者(CDO)へご就任を頂きました。また、多数のエンジニアの皆さんのご協力を頂きながら、社会実装に向けた歩みを進めていきます。


液体民主主義という思想

液体民主主義Liquid Democracy)とは、直接民主主義が持つ「構成員が意思決定に直接参画する事ができる」特質と間接民主主義の「すべての構成員に等しい参加が要求されず、自由意志に基づいて間接的に意思決定へ参加する事ができる」という性質の双方を兼ね備えた、テクノロジーの活用を前提とした民主主義の一つの形です。直接民主主義におけるレファレンダムの様に時間的・経済的コストをかけることなく、或いは間接民主主義の制度下で選挙への立候補など、敷居の高い「参加の方法」を取ることなく、構成員は自由に提言を行い、或いはその提言に対して賛否を表明したり、改善策を投げかけたりすることを可能とするプラットフォームを基盤に、液体民主主義は成り立っています。液体民主主義は行政や政治の分野のみならず、様々な企業や学校教育現場、市民活動、NPO・NGOなど、様々なセクターにおける意思決定の『新しい形』として、広まっていくと考えています。  

液体民主主義の必要性

液体民主主義(Liquid Democracy)の社会実装に際しては、テクノロジーの活用を前提としています。従来は、それらの双方を併せ持ったシステムを設計することは非常に困難でしたが、テクノロジーを利活用し、仮想空間上にコミュニティを創出すること、同時に構成員の管理や権限の設定も容易となったことから、現在では液体民主主義の実現がより容易になりました。

他方、テクノロジーがここまで遍在化した現在においても、意思決定の在り方が見直される事はなく、過去の形を保ち続けています。その上で、以下の3つの観点から、液体民主主義を推し進めることが欠かせないと考えています。

意思決定の中枢とその他の間の意識乖離と相互不信

昨今、「若者の政治的無関心」や「投票率の下げ止まり」、あるいは「PTA活動や生徒会活動の停滞」などが社会的な問題として提起されています。特に政治分野に関しては、公聴会やパブリックコメントといった施策も展開されていますが、『参画する』という観点からは、効果的に機能しているとはいえない状態にあります。同時に「若者の政治・社会参画」や「教員と生徒の協働による学校作り」が求められつつある時代にも突入しています。

これらの事柄を検討した際に、国政・地方自治といった政治の領域から、PTA活動や生徒会活動といった学校に関する領域まで、それぞれで基本的な意思決定システムである間接制民主主義を発展させ、或いは従来の組織にあった人と人の関係性をも変えていく必要性に迫られていると言っても過言ではないでしょう。そういった意味合いから、私たちは液体民主主義の実現が欠かせないと考えています。  

インターネット空間と現実世界の間に存在する「各個人の発信力」の如実な差異

私たちが日々接するSNS上には、社会一般に対する様々な不満や意見などが表出しています。その一方で、そのような社会に対する不満と意見といったものが、何かの形にまとまり、社会に対して影響力を与えるということは殆どないと言って良いでしょう。この帰結として、現実世界に対する不満や意見といったものはインターネット空間上のみで発露され、現実社会に還元される機会が失われることに繋がりかねません。そこで、インターネット上に発信する感覚と同じ感覚で様々な意思決定に参画する事ができる液体民主主義の真価が発揮されると考えています。  

社会の根幹部分に対するテクノロジー実装の未進展

テクノロジーが普及した現在においても、社会の根幹となる「意思決定」においては、テクノロジーの利活用が進んでいません。様々な分野におけるIT化が進んだとしても、この部分へのテクノロジーの実装を進め、組織やコミュニティの意思決定プロセスをオープンに、そして迅速なものへと変えていきたいと考えていきます。これらを実現する事で、その組織やコミュニティの構成員の組織やコミュニティー、意思決定権者のリーダーシップへの信頼度が上がり、よりしなやかな組織やコミュニティを実現できます。この為には、液体民主主義が欠かせないものとなります。  

私たちが取り組む事

私たちLiquitousは最終的に4つのツールをリリースし、様々な組織やコミュニティへの実装を進めていきたいと考えています。 4つのツールの中で、最も重要性が高いものが、今回の事業の中心に据えている『Liqlid』です。Liqlidは民主主義の根幹部分である「意思決定」をクラウドソーシングするツールです。また、Liqlidの他に、日常の様々な不満や意見をLiqlidの起案に繋げるツール、Liqlidを使用する過程で欠かせない『熟議』をサポートするツール、そしてLiqlidを利用して完成した案を継続的にレビューするツールのリリースを目指しています。 私たちの考える液体民主主義の根幹部分はLiqlidのみでもカバーできるものではありますが、前述の他3つのツールも合わせて利用して頂く事で、特定の組織やコミュニティにおいて、液体民主主義の実現を力強く後押しするものになります。

思い

社会全体の潮流を見直してみても、NPO法制定などを契機として、行政のみならず、市民も公共を担い得る存在として期待される様になりました。私自身のこれまでのNPOや一般社団法人での活動を通して、行政のみならず、私達自身も「公共の担い手」になり得るとの実感があります。しかし、「新しい公共」など、コンセプトとはうらはらに、昨今はほぼ全ての世代で、公共の推進力である「政治」への参加は、選挙における投票率を代表例として、著しく低下しています。

その様な課題意識を抱えながら、私は「液体民主主義」というコンセプトと出会いました。テクノロジーを活用したプラットフォームを基に意思決定を行うという形は私にとっても、非常に新鮮なものでありました。一方、冷静に考えてみれば、これだけテクノロジーが遍在化し、デバイスが普及した現代、インターネット上に様々な“意見”や“個人の思い”“考え”が溢れている現代において、テクノロジーを前提に意思決定を行なう形へと変化していくことは、自然な流れであると言えるでしょう。

この意思決定の新しい形は、私が述べてきた公共のフィールドのみならず、様々なフィールドで、実現することができるのではないか、実現する先陣を切るべきではないか。そうした思いに基づいて、Liquitous Inc.を始動させていきます。

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